耐 震 工 事


神戸市内では、地震が起こった午前5時46分から午前6時までの間に亡くなられた方が全体の92%という監察医の報告があり,地震が起きた直後の約15分以内に息絶えたのではないかと推定されています。
この数字からわかることは、地震が起こった時に、地震に耐えられない住宅や地震に対して構造的に弱い住宅から逃げ出すのはほとんど不可能だということです。
それでは、どのような建物が地震に耐えられないのでしょうか?
大きな被害を受けた建築物のほとんどは、昭和56年5月以前に建築された旧耐震基準による木造住宅であり、昭和56年6月以降の住宅には、大きな被害は少なかった
これは、平成7年阪神・淡路大震災建築震災調査委員会の中間報告です。
昭和56年6月に建築基準法が改正され、木造住宅の場合、「必要壁量」「壁倍率」の規定が強化され、従来の「必要壁量」と比較すると1.3~1.4倍程度に増加しました。それに対し、兵庫県内の昭和56年5月31日以前に建てられた住宅を対象に平成12年から「わが家の耐震診断推進事業」が実施された結果、木造住宅については約80%以上の住宅が耐震性が不足していることが判明しています。
地震が起こると火事が怖いから火元をすぐに消すというのは正しい判断ですが、実際問題としては、住宅の倒壊が火事の延焼の原因になっているのです。住宅の倒壊を防ぐことは、命を守ることと同じように火災の被害の拡大も防ぐのです。そこで今、地震が起きても倒壊しないための耐震改修が必要なのです。
自分の住まいを把握するためにも、まずは無料耐震診断を。
住まいの健康診断で「やや危険」または「倒壊の危険がある」と診断された住まいには、補強の必要性が出てきます。その場合、どのような補強をすれば、倒壊しなくなるのか、その耐震補強計画・設計を行ない、それに基づいた補強工事を行います。
<基本的な耐震補強>
1.基礎を補強する。
2.壁の配置、バランスを良くする。
3.屋根の軽量化を考える。
4.老朽化した部材の交換。
5.接合部の補強。

リフォームの機会を捉えて、住まいの耐震化を計画すると耐震改修だけをするよりも時間や費用の面で効率的です。
住宅のリフォーム工事と一緒に耐震改修工事をして、工事費補助(兵庫県わが家の住まいの耐震化促進事業※)を受けることが出来ます。住み慣れた場所から離れることなく、永く安心して住まい続けられるようにリフォームと合わせた耐震改修をしましょう。
※これから住宅の耐震改修の計画づくりと耐震改修工事を実施される方に対して、その費用の一部を県が補助する事業です。


【K邸基礎鉄筋補強】 before
【K邸基礎鉄筋補強】 after

 
【K邸金物補強】
【K邸金物補強】
 
【K邸金物補強】
【K邸金物補強】
 
【M邸金物補強】
【M邸金物補強】
 
【K邸金物補強】
【K邸金物補強】
   
【K邸金物補強】